皆さんは「脳疲労」という言葉をご存じですか?
脳疲労とは、視覚や聴覚を経由して大量に入ってきた情報を、脳が処理しきれず、集中力が続かなかったり、仕事中にミスが生まれやすくなった状態を指す言葉です。
脳疲労が続くと、自律神経の乱れやうつなど、身体に影響を与える可能性があるものです。
ですが中には脳疲労は存在しないという書籍があったりして、果たして脳疲労は存在するかどうかも疑わしいところもあります。
今回は「脳疲労は存在するのか?しないのか?」を書いていこうと思います。
医学的には「脳疲労」は存在しない!?
医学的には「脳疲労」というものは存在しません。「えっ!?」と思った方も多いでしょう。そもそも「医学」というのは病気を治すもののことを指します。医学は何を対象としているのかというと「病気」を対象としています。病気を治すのが「医学」です。ということは病気でないものは関係ないんです。少し難しくなってきましたね。
最近でこそ「予防医学」と言われるようになりましたが、基本的には病気を治す治療が医学の目的であり対象です。なので病気になる前の状態は病気の状態ではないので医学の対象にはなりません。最近では「予防医学」という考えが出てきましたが。
最近では「脳疲労」という言葉を使いますが、脳疲労はメンタル疾患の「予備群」といった感じです。じゃあ、脳疲労がないとするのならば、メンタル疾患の予備群がないことになります。
脳疲労というものが医学的に定義されているのか?脳疲労についての論文が出ているのか?と言うと「出ていません」医学は病気を対象としているので、病気の前段階のものを対象としません。
うつ病の予備群であるとか、最近だと認知症の予備群としての「軽度認知機能障害」というものが最近ようやく研究されるようになってきました。メンタル疾患の予備軍も、ここ約10年で研究されるようになってきて専門家の間でもようやく語られるようになってきました。
ここ10年でメンタル疾患の予防が広まってきています。それは良いことですね!
メンタル疾患の予備群とは?
前述で「メンタル疾患の予備群」という言葉を使いましたが、具体的にはどのようなものなのかと言うと、例えば「健康」と「うつ病」というものがあった時に、昨日まで健康で元気な人が突然うつ病になることはありえません。あるとしたら何かしらの突発的な事故で大切な人を急に亡くしてしまった、あるいは災害や震災などに巻き込まれてしまってトラウマが残る体験をした。そういった体験があると、たった1日でうつになることはあるかもしれません。ただ、これは非日常的な悲劇です。通常は、人間関係のストレスや仕事が忙しくてうつになる人が多いですけれど、今まで健康だった人がある日突然うつになることはありえないことなんです。
では、どういう風にうつになっていくかと言うと、先ほど言った人間関係や仕事でのストレスが積み重なって少しづつ体調が悪くなり病的な状態になるということです。
病気って何かというと、不可逆です。簡単に元に戻らないことが病気の定義です。
例えば、うつになり薬を1錠飲むだけで治ったら、それは病気ではありません。病気というのは簡単には治らない不可逆性が重要になります。
コロナなどの「感染症」という言葉がありますけれど感染「病」ではないですよね。
感染症:ウイルスや細菌に感染した状態
感染症はウイルスや細菌が死ねば元に戻るので感染「病」ではなく感染「症」ということです。
ということで何かしらの学会が決めるような脳疲労の定義はないと思います。脳疲労は東洋医学の「未病」というものに近いので学術的に認定された考えではないと思います。
いろいろなことを言う人がいると思いますが、私は脳疲労を病気の予備群と定義しています。脳疲労の状態がないとする場合は、健康な人がある日突然うつ病になるということになりますけどね。そんなことはないと思いますけど。
脳はどう見ても疲労します。セロトニンが低下した状態をどう捉えているのでしょうか?
科学的に脳疲労を定義して学術的には扱われていないという意味では脳疲労は俗語と言うか一般化されていない言葉です。学会や教科書にも載っている概念ではないので、いろんな人が別々の意見を持っている状態であります。
脳疲労やメンタル疾患の状態はものすごく重要です。なぜなら、そこで発見すれば病気にならないからです。脳疲労の状態で発見して治せば、うつ病にはなりません。
ある日、突然大切な人を失ってしまうことは防げないかもしれませんが、職場のストレスで少しづつ悪くなっていく場合は疲れている人を見つけて治していけばいいのでメンタル疾患を完全に防ぐことができるので、メンタル疾患の予備群「脳疲労」は非常に有効な概念であると私は思いますので、この概念が広がればなと思います。
今回のまとめ
私は脳疲労はメンタル疾患の予備群の状態であり、健康な人がある日突然メンタル疾患になるわけがないので、その未病、予備群の状態で脳がちょっと疲れている状態で発見すれば「睡眠・運動・食事」で治っていきますので、その予防の概念を提唱しています。これは誰にも認められていないかもしれませんが、皆さんが「疲れているから、睡眠、運動、食事をしっかり見直そう」と思ってくだされば十分です。ですがこの「脳疲労」という概念はこれから広がっていくものだと捉えてほしいなと思います。